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老後にそなえる ― 安心のセカンドライフ設計 ―②

老後資金不足?今からできる賢い対策法 収入編

リタイア後に必要なお金が不足しそうな場合は、「どう補うか」をしっかり考え、早めに対策を取ることが大切です。準備次第で、将来の安心感は大きく変わってきます。
ここでは、足りない分を補うための具体的な方法をいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 夫婦での収入増加

リタイア後の収入を増やす方法として、夫婦で協力し合うことも重要です。

特に、配偶者が働くことで収入を増加させる方法があります。
例えば、配偶者がパートタイムやフルタイムで働くことで、家計の安定性が向上します。

また、配偶者の年収が一定の範囲内であれば、配偶者控除や配偶者特別控除が受けられるため、課税される所得税があれば、税負担を軽減できます。

2. 60歳以降も働いて収入を得る

60歳以降、定年後も働き続けることで、収入を得ることができます。
働き続けることで、年金額の増加を見込むことができ、収入が安定します。

また、60歳以上の人が厚生年金に加入して働く場合、在職老齢年金制度というものがあります。
(参考:厚生年金への加入は最大70歳までとなっています。)
一定の収入があると年金が減額される可能性があるものの、60歳以降は年金額が増額されることもあります。

以下の合計金額が51万円を超えた場合に、老齢厚生年金が減額または支給停止となる制度です。
1,老齢厚生年金の額(基本月額) ←厚生年金の月額
2,総報酬月額相当額       ←給与や賞与の一カ月あたりの金額と
                 イメージするとわかりやすいです。
  ※2は、①と②の合計をもとに出します
  (①残業代等含む給与、②年間の賞与の総額を12月で割ったもの)

また、高年齢雇用継続基本給付金(60歳以降も働き続ける方の収入減少を補うための雇用保険の給付制度)は、60歳到達時の賃金の75%未満になった場合など、一定の要件を満たせば受け取れる可能性がありますので、60歳以降で働いている場合は、ハローワークコールセンターなどに問い合わせてみるとよいでしょう。

3. 資産運用による収入増

資産運用を利用することで、収入を増やすことが可能です。
特にNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などの税制優遇措置を活用することができます。

資産運用の元本割れのリスクを抑えていくことが前提となります。
慎重かつ安全に運用する必要があります。

主な投資の種類の概要については若者ライフ術(前編)にて記載させていただきましたので、ご興味があればご一読ください。

NISA(少額投資非課税制度)

NISAは、国内の投資で得た利益が非課税になる制度で、年々改定されています。
2024年から始まった新しいNISAでは、つみたてNISAや成長投資枠などがあり、非課税で得た利益を最大限活用できます。
元本保証のない株式や投資信託などで運用する場合はリスクがある点は注意が必要です。
また、損失を出した場合は損益通算や繰越控除ができないため、手数料分も考慮して、もうけを出さなければメリットが出ない制度と言えます。
そのため、慎重に運用する必要があります。
また、基本的に海外の株式や投資信託などは海外で源泉徴収される場合があります。

企業年金と私的年金などの活用

以下は限定的ですが、制度を採用している雇用先であれば利用できる可能性があります。
確定給付企業年金(ごく一部の企業のみ):企業が掛け金を支払い、退職後に一定額が支給される年金制度。給付額は事前に決まっており、安定した収入が期待できます。

中小企業退職金共済(中退共):従業員の退職金を共済する制度で、中小企業に勤務する場合、企業が掛け金を負担し、退職時に退職金が支給される制度です。一部の中小企業や個人事業主がこの制度に加入していれば受けられる可能性あり

小規模企業共済は個人事業主や小規模企業の役員が加入できる制度です。
小規模企業共済:廃業や退職時に積立金を受け取ることができます。掛け金は全額所得控除の対象です。

以下は、自営業者やフリーランスなどが利用できる制度です。

国民年金基金:老齢基礎年金に上乗せして積み立てることができる年金制度。ただし、一度加入すると、原則途中で任意に脱退や退会ができないので注意が必要です。

日本年金機構の付加保険料: 国民年金の第1号被保険者や任意加入被保険者は、国民年金の定額保険料に上乗せして月額400円の付加保険料を納付することで、将来の老齢基礎年金の額を増やすこ都ができる制度。2年で元が取れる制度となっています。
国民年金基金とはいずれか選択制となっていますのでご注意ください。

以下は民間の保険会社が提供する年金保険となります。
様々な商品があり、保険会社や代理店などで扱っている保険の商品に申し込みをすることとなります。

個人年金保険:確定年金や終身年金など、契約に応じて年金を受け取ることができます。

以下は一部の企業にある制度です。
企業型確定拠出年金:企業が掛金を拠出し、従業員が自ら運用。運用成績により将来の退職金・年金が変動します。

☆iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCoは、老後の資産形成に役立つ制度で、掛け金は全額所得控除となり、課税される所得税などがあれば税制面でのメリットがあります。

自営業者や企業に勤務する人が加入可能で、定年後に年金として受け取ることができます。

元本保証のない株式や投資信託などで運用する場合はリスクがある点は注意が必要です。

2025年現在では、加入年齢は原則として70歳未満までとなっています。

年金として受け取るときには「公的年金等控除」、退職時に一時金で受け取れば「退職所得控除」が受けられる。
ただし、iDeCoとは別に退職金を受け取る場合、10年以内にiDeCoを一時金として受け取ると「退職所得控除」が減額されてしまうといった改正が2025年度の税制改正大綱でされたため、注意する必要が出てきました。

4. 年金額の増加を狙う

年金額は、加入期間や生年月日などによって大きく変わるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。
(毎年誕生日に送られてくる年金定期便などで確認できます。)

特に、厚生年金に加入している場合は、老齢基礎年金にプラスして、老齢厚生年金も受け取ることができます。
また、加給年金や振替加算など、配偶者がいる場合はその人の年金にも影響を与える要素があり、理解しておく必要があります。

5. 保険で将来のリスクをカバー

将来の不安を和らげるために、保険に加入することも一つの方法です。
年金保険の他に、医療保険など、将来の生活や健康に備えるために、適切な保険を見直し、加入しておくことが重要です。
また、保険による収入の確保も考慮する価値があります。

6. 自宅を活用した資産形成

リタイア後に自宅を担保にした資産形成もあります。
リバースモーゲージ(自宅を担保にした融資制度)を利用することで、住宅を持っていれば現金を得ることができますが、リスクも伴います。
リスクは以下のものがあります。
・担保の自宅の価値が下がる場合、
 金利の変動によって借りられる資金が減少してしまう
・長生きによって借りられる金額以上に資金が必要となってしまう など
将来的に資金が不足が生じてしまう可能性も考慮に入れる必要があります。

7. セカンドキャリアの活用

退職後のセカンドキャリアを考えることも重要です。
これまでの経験を活かして、パートタイムやフリーランス、趣味を仕事にするなど、新しい仕事を始めることで収入を増やすことができます。
最近では、70歳までの雇用義務化が進んでおり、より多くの人がシニア層になってから働き続けることが予想されています。


リタイア後の収入を増やす方法として、上記のような方法を簡単に紹介させていただきました。
その他の方法もありますが、実行可能かどうか、具体的な状況を踏まえて計画を立てていくことが大切です。


結論

リタイア後の生活をより安心で豊かなものにするためには、年金だけに頼らず、複数の収入源を持つことが大切です。働き続けることや資産運用、配偶者の収入を活用するなど、自分に合った方法を組み合わせていくことで、将来の不安を減らし、安定した暮らしにつなげることができます。
ライフスタイルや価値観に合わせた前向きな選択で、自分らしいセカンドライフを築いていきましょう。

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